奇跡の木 モリンガ
正式名称は「モリンガ オレイフェラ」
北インド原産でアフリカや東南アジア、中南米に広く分布している 熱帯・亜熱帯地域に生息する植物。和名は「ワサビノキ」といいます。
日本では沖縄や鹿児島などの温かい地域で 栽培されています。 亜熱帯の国々では、古来より薬や美容・健康のために利用されており、クレオパトラが愛した木としても知 られていて、「薬箱の木」、「奇跡の木」という異名を持ちます。
インドの古典医学書である『アーユルヴェーダ』 には、300もの病気の予防に有効であると記されているほどその効果が支持されています。
史上最高のスーパーフード
たべもの教室采輪代表。
「食卓が育む・心と体」を をモットーに、小・中学校 への食育活動・講演会活動 等も行っている。
栄養価の高さとそのバランスが抜群
管理栄養士 山田百香里氏
魅力に夢中!
今、注目すべき、地球上でもっとも栄養価が高い植物 モリンガ
様々な論文で、モリンガの葉には90種類以上の栄養素が含まれていることがわかっています。
特にミネラルであるカルシウム、鉄、カリウム、マグネシウム、そしてビタミンB群、食物繊維が多いことが報告されています。
ポリフェノール類をはじめとする抗酸化物質が46種類以上含まれていることも注目ポイントです。
さらにタンパク質を豊富に含み、そのアミノ酸組成が大豆に匹敵するバランスの良さです。
現代人に不足しがちな栄養素を豊富に含み、「モリンガ」の持つ機能性にも驚きの連続です。
モリンガの栄養素を『玉露』や『青汁ケール』と比較!
国連が認めるその栄養価
国連WFPの「世界食糧計画」にもそのモリンガ の栄養価が高く評価されており、
「地球の食料 不足を補う食品」であると明記されています。
また 実際に、飢餓に苦しむ地域にモリンガを積極的 にパウダーを支給して
栄養失調対策として利用 したり、植樹活動が行われています。
余すこと無く使えるモリンガ
モリンガは葉・茎・幹・根・花・種子すべてに特徴的な栄養価がそれぞれ含まれています。
そのため、 昔から様々な用途に使用されてきました。
葉の部分は特に栄養価が高く、パウダーやサプリメントなど様々な形に商品化されています。
種子の部分はオイルを抽出して化粧品等に使われていますが、殻を割ってそのまま食べることも可能です。
イシリトールやグルコモリンギンが含まれておりコレステロール値を下げる働きや疲れを軽減する働きが期待されています。
また、体内の毒素や老廃物を吸着して水分と共に体外へ排出するデトックス効果も注目されています。
モリンガの効果効能
そんな太古の昔から薬として利用されてきたモリンガは、現代化学のよって以下のような病気・症状に効果 があると言われています。
まさに薬要らず・医者要らずです。
モリンガの副産物 〜驚異的なCO2吸収力〜
モリンガは植物ですので光合成を行っていますが、1本で年間117kgものCO2を吸収しています。
これは、スギの木の10倍以上のCO2を 吸収しているレベルなのです。
モリンガをたくさん植えることで、地球温暖化防止に貢献することができるでしょう。
ちなみに、おとな1人が吐くCO2の量は、どのくらいかご存じですか?
なんと、年間320kg!
1日あたり約1kgのCO2を排出していることになります。
それをモリンガなら、約3本(2.7本)で吸収してくれる計算になります。
また、モリンガは驚異の成長力と生命力をもつ“生命の木”とも言われています。
3ヶ月もあれば180cm以上成長し、1年で5m以上伸びた事例も報告されています。高温少雨の砂漠や熱帯地域でも育つ、生命力にあふれた逞しい樹木です。
日本に留まらず、世界中にモリンガを植え、増やしていくことが必要だと考えています。
モリンガは地球温暖化の救世主!?
~地球はすでに死に向かっている~ 待ったなしの温暖化対策
昨今の世界的な気候変動
すでに皆さんお気づきでしょうが、昨今の大雨・洪水・台風・猛暑などによる被害は年々ひどくなっています。
それはすべて地球温暖化がもたらす影響です。世界的に見ても、干ばつ・生物減少(絶滅)・海面上昇 (島の消失・居住地域の減少)といった問題は各地で起こっています。
地球は今どういう状況なの?
現在の地球の状態について、2018年に開催されたIPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル) 総会の記事を抜粋します。
早ければ2030年には産業革命前からの平均気温上昇が1.5度に達する。
温暖化対策の国際的な枠組み『パリ協定』で目標とした2度上昇した場合、昆虫の18%、植物の 16%、脊椎動物の8%が生息域の半分以上を失うため、死滅・絶滅していく。
珊瑚礁はほぼ絶滅。 温度上昇を1.5度に抑えるだけでも被害は軽減できる。
しかし1.5度に抑えるために、人為的な二酸 化炭素(CO2)の排出量を2030年には2010年比で45%減らし、2050年頃には実質ゼロにする脱炭素化が必要である。
国際連合広報センター
このような内容で強く指摘し、2030年までの数年間が極めて重要になると説いています。
そのCO2排出の一番の原因は、石油や石炭などの化石燃料エネルギーです。
反面、CO2を吸収する 樹木が土地利用や木材利用による伐採により、大幅に森林が減少しているため、温暖化が加速しています。
カーボンニュートラルとは
カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること、つまりプラスマイナス「0」にすることです。
2015年のパリ協定を受け、世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑える努力をする!という世界共通の長期目標に向けた
取り組みのひとつであり、日本を含めた120以上の国と地域が『2050年カーボンニュートラル』を目標に掲げています。
温室効果ガスとは
温室効果ガスとは、大気中の二酸化炭素やメタンなどのガスの総称ですが、気象庁によると二酸化炭素が7割以上を占めています。
(参考:2010年 気象庁 温室効果ガスの種類)
よって、二酸化炭素の排出量が課題とされています。